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小児歯科

治療方針・初めての方へ

治療方針・初めての方へ

子どもを治療する際の方針・気をつけること

私たちは、医学的根拠に基づきつつ、ご家族と一緒に「その子にとって何が一番良いか」を常に考えます。身体的な痛みだけでなく、心の負担も最小限に抑えることが私たちの使命です。

接し方で大切にしているのは、お子様の不安を否定せず、「痛いね」「怖いね」と共感し、処置の後には「頑張ったね」と言葉を尽くすこと。また、たとえ小さなことでも嘘はつきません。「チクッとするけどすぐ終わるよ」と誠実に伝えることで、お子様との揺るぎない信頼関係を育みます。

初めて歯科に来院する親御様へのメッセージ

「泣いてしまったらどうしよう」「暴れて迷惑をかけないかな」と、不安な気持ちでいっぱいの方も多いのではないでしょうか。

当院では、無理に治療を進めることはありません。まずは椅子に座る、器具を触ってみるなど、お子様のペースに合わせて「歯医者さんは怖くない場所」だと知ってもらうことから始めます。

私たちは、医学的な最善を目指すと同時に、お子様との「信頼関係」を何より大切にしています。嘘をつかず、誠実に、そしてお子様の「頑張り」を一緒に応援させてください。お口のことで気になることがあれば、どんなに小さなことでもお気軽にご相談くださいね。

初めて歯科に来院する親御様へ

虫歯の原因とリスクについて

虫歯の原因とリスクについて

子どもの虫歯の主な原因

虫歯菌(ミュータンス菌)

  • お口の中の細菌が、食べ物を分解して「酸」を作り、歯を溶かします。
  • 生後から3歳までの間の赤ちゃんにはいませんが、周囲の大人からのスキンシップ等を通じて感染、定着します。

糖質

  • 砂糖(ショ糖)だけでなく、パンや果物、お米に含まれる炭水化物も分解されると糖質になり、菌のエサになります。
  • 粘り気のあるキャラメルは歯に残りやすく、リスクを高めます。

歯質

  • 患者様お一人お一人、歯の強さや唾液の質は異なります。
  • 乳歯や生えたての永久歯は、構造的に未熟で酸に弱いのが特徴です。

時間

  • 糖質が口の中にある時間が長いほど危険です。
  • だらだら食べや、寝る直前の飲食は、唾液による修復が追いつかなくなります。

虫歯になりやすい子どもの特徴

虫歯のリスクを高める要因は、主に以下の3点に分けられます。

  1. 食生活「だらだら食べ」の習慣がある、甘い飲み物を頻繁に飲む、寝る直前に飲食をするといった習慣が主な原因です。
  2. 口腔環境口呼吸による「お口ぽかん」の状態や、歯並びが重なり汚れが溜まりやすいことが原因となります。
  3. 家庭環境仕上げ磨きの不足に加え、ご家族に虫歯が多いことや、定期的な歯科検診の習慣がないことも特徴として挙げられます。

虫歯リスクは何歳から?乳歯が虫歯になったら?

結論から言うと、「最初の歯が生えた瞬間」から虫歯のリスクは始まります。時期としては、生後6ヶ月~9ヶ月頃が目安です。

乳歯が虫歯になったら歯科医院で行うこととして以下があります。

  1. 進行止めの薬の塗布

    削るのが難しい年齢や初期の場合、薬を塗って進行を遅らせます(歯が黒くなることがありますが、最近では透明なものもあります)。

  2. 修復治療

    虫歯を削り、プラスチック(レジン)などで埋めます。

  3. 神経の処置

    進行している場合は、神経の治療をしてから被せ物(銀歯や白い被せ物)をします。

  4. 食事指導・フッ素塗布

    なぜ虫歯になったか原因を突き止め、再発を防ぐためのケアを行います。

自宅・歯科医院でのケア

自宅・歯科医院でのケア

自宅でのケア(おすすめ歯ブラシ等)

歯ブラシの使い分け

お子様用(本人磨き用) 喉を突かない「安全プレート」付きや、持ち手が太く握りやすいもの。毛先が広がってもOKな安価なもので十分です。
保護者用(仕上げ磨き用) ヘッドが小さく、持ち手が長くまっすぐなもの。

歯磨き粉(フッ素配合)

フッ素濃度を年齢に合わせます。

0~5歳 950ppm前後(米粒~グリーンピース大)
6歳以上 1450ppm(1.5cm~2cm)

デンタルフロス(最重要!)

子どもの虫歯の多くは「歯と歯の間」から発生します。毎日夜寝る前だけでも通すと効果絶大です。寝ている間は唾液が減り、菌が繁殖しやすいため、寝る直前のケアを最も丁寧に。

歯科医院でのケア(フッ素等)

  1. フッ素塗布

    高濃度のフッ素(市販品の約10倍の濃度)を歯の表面に塗ることで、歯の再石灰化を促し、酸に負けない強い歯質を作ります。3ヶ月~半年に1回程度、定期的に行うことで効果が高まります。

    フッ素塗布
  2. シーラント(予防填塞)

    生えたばかりの奥歯は裂溝と呼ばれる深い溝があり、あらかじめ歯科用のプラスチックで埋める処置のことで、食べかすが詰まるのを防ぎ、歯ブラシが届きにくい部分の虫歯を物理的にブロックします。
    時期的には、永久歯が生え始める6歳前後や、奥の乳歯が生え揃う時期がおすすめです。

    シーラント(予防填塞)
  3. PMTC(プロによるクリーニング)

    専用の機械とペーストを使って、歯ブラシでは落ちない「バイオフィルム(菌の膜)」を除去し、お口の中の菌の数を減らし、歯の表面をツルツルにすることで汚れを付きにくくします。

    PMTC(プロによるクリーニング)

乳歯の虫歯治療

ステップアップ治療として、初めての子や怖がっている子に、いきなり削る治療は行いません。

  • 「器具をお口に入れる練習」
  • 「風を当てる練習」
  • 「お水を吸う練習」

など、トレーニング(TSD法:Tell-Show-Do)を重ねて、自信がついてから本番に入ります。

初期の虫歯(白濁・小さな溝の黒ずみ)

表面が少し溶けている程度の初期段階では、高濃度フッ素の塗布、徹底したクリーニング、シーラント(溝を埋める処置)を行い、削らずに「再石灰化」を促します。

初期の虫歯
中程度の虫歯(穴が開いている)

虫歯の部分を削り取り、詰め物で補います。主に「レジン(白いプラスチック)」を使用します。その日のうちに光で固めて完了できるため、お子様への負担が少ない治療です。

中程度の虫歯
深い虫歯(神経まで達している)

放置すると永久歯に悪影響が出るため、神経の処置が必要です。神経を取り除き、中を消毒して薬を詰めます。神経を取った後の歯は脆くなるため、乳歯専用の銀歯(小児用既成冠)などでしっかり保護します。

必要に応じて、笑気吸入鎮静法を取り入れます。鼻から「笑気ガス」を吸うことで、リラックスした状態で治療を受けられる方法です。強い不安があるお子様に使用されることがあります。

深い虫歯

当院の小児歯科の強み

当院の小児歯科の強み

お子様の心に寄り添う「心理的ケア」の徹底

私たちは、お子様との信頼関係を第一に考えます。

  • 嘘のない誠実な説明
    「痛くない」という嘘はつかず、お子様が理解できる言葉で正直に伝えることで、揺るぎない信頼を築きます。
  • TSD法によるトレーニング
    説明し(Tell)、器具を見せ(Show)、一緒に行う(Do)ステップを大切にし、歯医者さんへの恐怖心を取り除きます。
  • 「頑張り」を認める共感力
    痛みや不安に共感し、処置後は成功体験を自信に繋げるための「褒める・ねぎらう」コミュニケーションを徹底しています。

成長を見据えた「超予防型」のアプローチ

今ある虫歯を治すだけでなく、将来の健康な永久歯列を守ります。

  • 高濃度フッ素&シーラント
    歯質を強化し、物理的に虫歯をブロックする専門的な予防メニューを提供します。
  • 口腔機能の育成
    「お口ぽかん」などの口呼吸や癖をチェックし、健やかな顎の発育と綺麗な歯並びの土台作りを当院のスタッフとともにサポートします。
  • 小児期からの矯正治療
    生活習慣に合わせた無理のない計画を立て、永久歯が正しく生えるための土台となる「顎の成長」を適切に促します。

よくある質問

子どもの歯科検診は何歳から始めればいいですか?
歯科検診は、最初の歯が生えたタイミング(生後6ヶ月から9ヶ月ごろ)から受けられます。遅くても、1歳のお誕生日までには一度受診するのが理想的です。
仕上げ磨きはいつまでやってあげればいいですか?
仕上げ磨きを卒業する目安は、「小学校卒業(12歳頃)」までが理想的です。手先が器用になる時期ですが、12歳臼歯(第二大臼歯)が生えてくる時期で、最も奥で届きにくいため、親御様のチェックが必要です。
乳歯が抜けたあと、永久歯がなかなか生えてきません。問題ありますか?
通常、乳歯が抜けてから永久歯が生えるまでは1ヶ月~3ヶ月程度、長いと半年ほどかかることもあります。しかし、半年以上経っても兆候がない場合は、いくつかの原因が考えられます。
  • 萌出遅延(ほうしゅつちえん)
    歯茎の組織が厚かったり、スペースが狭かったりして、生えるのに時間がかかっている状態です。
  • 先天性欠如(せんてんせいけつじょ)
    生まれつき永久歯が作られていないケースです。近年、10人に1人程度の割合で見られると言われています。
  • 異形成・位置異常
    永久歯が変な方向を向いていたり、隣の歯に引っかかっていたりして、自力で出てこられない状態です。
  • 過剰歯(かじょうし)
    本来必要のない余分な歯が邪魔をして、永久歯の進路を塞いでいることがあります。
まずはレントゲン撮影を行い、歯肉の中で永久歯がどのような状態にあるかを確認します。
歯が生える順番に個人差はありますか?遅い場合は問題ですか?
歯が生える順番や時期には、非常に大きな個人差があります。通常は以下のような流れで生えてきます。
  • 下の前歯(生後6~9ヶ月頃)
  • 上の前歯(生後10ヶ月~1歳頃)
  • 奥歯・犬歯(2歳~2歳半頃に20本生え揃う)
順番の前後や、目安から半年~1年程度のズレは許容範囲内とされています。1歳を過ぎても1本も生えてこない場合は、乳歯萌出遅延、先天性欠如、物理的な障壁が考えられます。
基本的には「1歳半健診」まで様子を見ても大丈夫ですが、気になる場合は一度歯科医院でレントゲン確認をすることをおすすめします。